レキシ

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レキシ「YO.JIN.BO.」Music Video
https://www.youtube.com/watch?v=lTNtIbIZdjw



Cast : ソガノルカ (Luka)

Director : 笠地蔵祐輔 (Yusuke Kasai)
Assistant Director : Rin Yabe
Director of Photography:Takashi Sekimori
Camera Assistant : Ryota Yasuhara / Shuta Iida
Stylist:柳生衣装守 (Tomoe Yanagi) & 松竹衣装 
Hair&Make-up:小臣秀吉 (Kotomi Harada) 
Samurai Wig Special Makeup:ちょんまげマスター. (Jinkichi Hamanaka / 山田かつら) 
Colorist:Ichito Saito
Transport:Junichiro Ikuta
Production Manager:Rumiko Maruoka
Production Assistant : Masamitsu Wakimoto / Nagisa Taki / Fukumi Yoshimoto
Producer : コア鎹 (Takashi Sugai)
Production:CROMANYON

2025.3.27 12:00

「YO.JIN.BO.」オフィシャルインタビュー公開

デジタルシングル「YO.JIN.BO.」のオフィシャルインタビューが到着!親交の深い音楽ライターの「門仲町一郎」こと高木"JET"晋一郎さんが今作の制作秘話に迫ります。

レキシの配信シングルとなる「YO.JIN.BO.」が3月19日にリリースされた。全編の作詞作曲に加え、小泉今日子(レキシネーム:あんみつ姫)を迎えた「エレキテルミー feat. あんみつ姫」に続き、ドラムなど楽曲のプログラミングもレキシ自身が手掛けた本作。ブレイクビーツを基調にしたミドルテンポのビートに、レキシのヴォーカルとピアノ、そしてバンド隊とホーンセクションが絡み合う、軽やかでいながらドラマチックなサウンド感が印象的だ。また、そのリリックは「用心棒」をテーマにし、大切な存在を見守り、「誰か大事にしたいと思ってる人を、助けたい」という、大きな愛をメッセージに織り込んだ、シンプルかつ重層的な構成になっている。今作に至るレキシの思いやいかに。


ーー今回は「YO.JIN.BO.」、つまり〝用心棒〟がテーマになっていますが、イメージはどのように生まれたんですか?
用心棒というテーマはずっとあったんだよね。そもそも〝用心棒〟という言葉自体の語呂の良さをずっと気に入ってて。〝東尋坊〟に響きが似てるじゃない?

ーー池田さんのご出身である福井の観光地ですね。
風光明媚な場所なのはもちろん、ドラマのロケ地としても有名だし、最近は新幹線の開通もあって、改めて人気が高まってるんだよね。俺もここ数年で2〜3回行ってて……なんの話だっけ?

ーー用心棒と東尋坊の語呂の良さの話ですね(笑)。
そう。どっちも言葉の響きだったり、発声したときに気持ちいい言葉だと思うんだ。もともと、そういう言葉が好きなんだよね。寅さん(映画「男はつらいよ」の主人公、車寅次郎)の「四谷赤坂麹町、ちゃらちゃら流れる御茶ノ水」みたいな口上とか、俺らの子どもの頃だと「びわ湖タワー」のCM(「和食洋食うどんにおでん・お寿司にカレー中華そば」というセリフがあった)みたいな、リズミカルな言葉は未だに記憶に残ってるし、自分にとってそういう語呂や語調のいい言葉は、歌詞にするときにも大事な要素で。

ーーそれこそ、レキシの曲にもある「墾田永年私財法」とか。
まさに。そういう〝いつか使いたいフレーズ〟の一つだったんだよね、用心棒は。そして「用心棒」といえば黒澤明監督の時代劇だし、今回のアーティスト写真でもオマージュした三船敏郎さんだよね。

ーー今回の渋いアー写は、三船敏郎が「用心棒」に主演した際のカットへのオマージュですが、あのとき三船さんは40歳ぐらいだったんですよね。
あの貫禄で俺より年下! もう「用心棒」といえばあのカットだから、それをイメージ源にしようと。他は棒から顔を出してるぐらいしか浮かばなかったし、それだと「もっと普通のアー写ないですか?」って言われるから。……まあ、このアー写も普通ではないんだけど(笑)。だから、ずっと温めてたイメージではあったんだけど、今まで使わなかったのは「用心棒は果たして日本史なのか?」という。

ーー根本的な問題が(笑)。
用心棒という言葉自体は現代でも使う言葉だしな……という逡巡はあったんだよね。だけど、お城や城下町をテーマにして、そこで女性を守る武士というイメージも別口で浮かんでいて、それを結びつければ、日本史に通じる内容になるなと。それで今回の形に着地したんだ。

ーー今回の歌詞は、様々な解釈ができる余地がありますね。
イメージとしては、〝女性を守る用心棒〟みたいな直接的な形は避けようと思ったんだよね。

ーー映画「ボディガード」みたいな。
あの〜、これは言っていいか悩んだんだけど、……「ボディガード」って見たことないのよ。

ーーえ!
散々ライブで「ケビン・コスナーです!」って登場して、「ボディガード」のパロディまでやってるのに(笑)。衝撃でしょ?

ーー驚きですよ! あんなに擦ってるのに!
もう予告編とかダイジェストでしか見たことない(笑)。「ボディガードでしょ? 女性歌手を守るでしょ?守ってたら好きになっちゃうでしょ!」みたいな。

ーー雑すぎる! でも間違ってない(笑)。
それで今まできてるから(笑)。逆に言えば知りすぎない、予告編とかフレーズを知ってるだけだからこそ、いろんな遊び方ができるんだよね。

ーー確かに。想像力が働きますからね。
でも、そういう分かりやすい形にはしたくなかったし、言葉の語呂も合わせながら歌詞を考えてたら、〝女性に会いにいく誰かを守る用心棒〟という関係性はどうかな?と思って。

ーーなるほど。だから「守られる人」「会いに行く人」「用心棒」という関係性が浮かび上がってくるし、色々なイメージが生まれますね。
坂本龍馬の仲介で、幕府側の勝海舟を、尊王攘夷側の岡田以蔵が守ったみたいな、用心棒にはいろんな形があるしさ。それに〝直接的に思い人や恋人を守る〟というのは、やっぱりレキシらしくないのかなとも思って。それは真っ直ぐなラブソングを書くのが苦手だったり、照れ隠しみたいな部分もあるけど、「誰かを助けたいと思ってる人を、助けたい」という、自分の基盤みたいな部分が歌詞に反映されたんだと思う。困ってる人を直接守るのももちろん大事だけど、もっと大きな意味での〝守ること〟みたいなね。

ーー今回のサウンドは、ブレイクビーツがビートの基調になっている部分も含めて、ヒップホップ以降のネオソウル的な感触がありますね。
〝用心棒〟というフレーズを中心に曲を発展させていく中で、頭に鳴ってたビート感が、このタイプだったんだ。そもそも、レキシはあまりジャンルを意識してないから、ネオソウルというイメージはなかった。弾き語りで作ったザクザクしたピアノのフレーズと、自分の中で〝用心棒〟という言葉に合うのが、ブレイクビーツであり、それが結果的に聴く人によってはネオソウルっぽく感じるのかな。それで自分で組んだベーシックなビートに、ぼくおなりもん(成田ハネダ from パスピエ)の作ったビートを組み合わせたら、今回のノリが生まれていって。

ーーパスピエ主催のライブ「印象D」で、レキシとパスピエはツーマンをされている間柄ですが、その2人が作ったビートがミックスされてるということですね。
ナリハネだけあって、すげえ跳ねてる! もはや跳ねすぎ!っていうぐらいのビートが来て、自分のビートと重ねたらすごく面白い、変なビートになったんだよね。だから、打ち込みなんだけど、セッション感のあるビートになったと思う。

ーー今回はバンド隊の参加も含めて、セッション性やオーガニックな感触も強いですね。「エレキテルミー」がシンプルでミニマルな構成だったので、その距離感も興味深くて。
ただ、区別しようとも思ってなかった。今回のベースは歌に寄り添いながらもっと動いて欲しいな、じゃあヒロ(出島)にお願いしよう、ホーン隊も生が良いね、じゃあメンバーは……みたいな。「エレキテルミー」も全部自分でやろうと思ってたわけじゃなくて、曲の着地点としてあの温度が相応しかったからあの形になっていったし、今回も自分の中から出てくるものに抗わずに作ったらこうなった。そのシンプルさはずっと〝レキシのサウンドづくり〟として一貫していることだし、ジャンル云々よりも、自分のエモーションを刺激するもの、感動するもの、心が震えるようなことが大事なんだよね。飽き性だし、同じことをやりたくないし、「新しいものを」という気持ちも当然強い。だから試行錯誤したり、いろんな人とコラボもするけど、やっぱり「自分のやり方」も大事だと思うんだ。そうやってちょっとずつ積み重ねたり、元に戻ったりしながら、自然に〝次のレキシ〟を作っていってると思うな。今回もそういう曲だと思う。

ーー今回のジャケット写真は、「エレキテルミー」に続き天久聖一(レキシネーム:天下聖一武道会)さんと、よシまるシン(レキシネーム:シン・日吉丸)さんが制作されていますね。
「YO.JIN.BO.」とアルファベットとキャラクターで書いてくれたんだけど、カオスでかわいいでしょ。

ーーアー写の渋さとは対極のキュートな仕上がりですね。
「用心棒」も海外で「荒野の用心棒」としてリメイクされたみたいに、「YO.JIN.BO.」のイメージを天久さんとよシまるシンさんに預けたら、こういう形になったというか。ジーンズと理容室のサインポールは日本史と関係が全然ないんだけど(笑)、そういうのがいいよね。

ーー5月からスタートする全国ツアー「レキシツアー2025 ~イルカラブストーリー 101回目のイナホバケーション~」で、ライブではどのような形になるのか、いまから楽しみです。
ただ、この曲をどこに入れたらいいのか悩んでる。

ーーいきなり弱気な。
やった方がいいよね?

ーーいちリスナーとしては聴きたいですよ、当然(笑)。
ライブで新曲をやるのは結構難しいんだよね。今回はアルバムのリリースツアーではないし、定着してない新曲をライブで大きく押し出すのは、アーティストのエゴじゃないかというのが、どうしても頭をよぎっちゃうのよ。「俺の新曲! どう!」みたいにならないかな、って。やっぱりお客さんファーストでありたいし、だからみんなが喜んでくれる形で、新曲をうまく組み込めればと思ってるね。

ーー用心棒も自分のエゴではなく、守る相手を喜ばせる存在だから、今のお話ともメッセージとしては繋がるんじゃないですか?
……なんか強引にいい話にしようとしてない?

ーーあれ、うまく纏めたつもりだったのに、そこは冷静なんですか(笑)。
でも、確かに用心棒はそういう存在だもんね。だから「YO.JIN.BO.」は、レキシのイズムと通じてる部分はすごくあると思うな。



取材・文:高木"JET"晋一郎(レキシネーム:門仲町一郎)

2025年3月19日(水)リリースの「YO.JIN.BO.」事前予約キャンペーンは、3月18日(火)23:59で終了しました。

たくさんのご参加ありがとうございました!

■ レキシデジタルシングル「YO.JIN.BO.」



2025年3月19日(水)各音楽配信サイトにてダウンロード/ストリーミング開始

配信サイトまとめリンク:https://rekishi.lnk.to/yojinbo
事前予約キャンペーンリンク:https://www.toneden.io/tf_y/post/yo-jin-bo

※2025年3月12日(水)追記:
「YO.JIN.BO.」事前予約キャンペーンについて、Apple MusicとSpotify両方で「保存」しないとスペシャル画像がダウンロードできない不具合が発生していました。アクセスしてくださった方にはご不便をおかけし大変申し訳ありません。

現在は不具合が解消され、どちらかのサービスでの保存のみで画像がダウンロードできますので、改めてキャンペーンにアクセスしていただければ幸いです。

■ FM802「THE NAKAJIMA HIROTO SHOW 802 RADIO MASTERS」
2025年3月5日(水)14:00~17:51
https://radiko.jp/share/?sid=802&t=20250305140000

■ レキシデジタルシングル「YO.JIN.BO.」
2025年3月19日(水)各音楽配信サイトにてダウンロード/ストリーミング開始

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